反粒子消滅


「宇宙から反粒子が消えたのはなぜか」ということを証明すること。マイナスの電子に対するプラス電荷の陽電子のように、すべての(正)粒子には反粒子がある。しかし、現実世界では反粒子はほとんど見つからない。宇宙誕生直後に多数あった反粒子はその後、何らかの理由で消滅したと考えられているが、これまで証明した実験が存在しなかったが、粒子と質量は同じだが電荷が正反対の「反粒子」は、粒子に比べてわずかに崩壊しやすいことを証明することで、立証できる。「文部省高エネルギー加速器研究機構」を中心とする国際チームは、反粒子消滅を証明するにはB中間子と反B中間子の実験が適していることが分かり、それぞれB中間子の製造工場「Bファクトリー」を完成させ実験を始め、電子と陽電子を衝突させてB中間子と反B中間子を作り出すことに世界で初めて成功し、1999年6月に約700万対のB中間子と反B中間子を作り、そのうち、粒子の崩壊過程を詳細に追跡できる98対を比較した結果、反B中間子はB中間子に比べて約1000億分の1秒だけ早く崩壊していたこことを証明した。つまり、B中間子と反B中間子は正粒子が反粒子になり、それがまた正粒子に戻るという「振動」を繰り返すが、反粒子の崩壊がわずかに早いということは、振動を繰り返す間に、反粒子数が減り、代わって正粒子が次第に増える結果につながる。米国スタンフォード大学の国際チームも1998年夏に約120対を調べた結果を発表していたが、現在では日本の研究チームの方がデータ量のからいって信頼性は約90%で、高い。