ECOMの電子商取引向けICカード利用ガイドライン

ECOMが1998年4月30日に発表した電子商取引向けICカード利用ガイドライン

ECOM、電子商取引向けICカード利用ガイドライン発表(発表資料)

1.(1).ICカードは、金額情報や本人確認のための大量の情報を搭載することができるため、電子商取引(EC)における決済方法の一つとして、磁気タイプのクレジットカードやプリペイドカードに代わる媒体として普及・拡大が期待されており、国内外で実用化に向けたICカード導入の動きが活発化している。
  (2).しかしながら、ICカードの実用化はこれまでバラバラに推進されており、国内外でICカードを共通利用するための標凖化や、発行者識別コード(AID)の登録、などといった現在ICカード技術が抱える様々な問題点を改善し、今後ICカードが広く一般に普及していくために必要な共通基盤の整備が望まれていた。

2.この度、電子商取引実証推進協議会(ECOM、会長:井川 博(財)日本情報処理開発協会会長)では、通商産業省による平成7年度第1次補正予算の「エレクトリックコマース推進事業」の成果として、
 (1).世界初となる「ICカードの利用ガイドライン」を策定しISO等の標凖規格化の状況、市場の動向調査、セキュリティ確保の手段、運用上の要件、店舖の端末の普及拡大策、等について提言を行った。
 (2).また、複数のICカード運営事業者が、端末の相互開放により汎用性を確保するために使用する「アプリケーション識別子(AID)」を国内登録することの重要性を提言し、登録番号の整理と一元管理体制の確立のために、登録方法の原案を示す等の具体的恬動を行った。

 → 一般消費者の利用しやすいICカードの実用化が可能となることで、電子商取引は爆発的に普及する。
              ▼
    統一的なICカード利用のための共通基盤が確立!


■『ICカード利用ガイドライン(接触/非接触)』(1.0版)の概要
■ 本ガイドラインは、ECOM内に設置された技術検討WGの1つ、ICカード検討WGが、EC関連で普及・拡大が予想されるICカードの利用ガイドラインとして、今までの活動成果をまとめたものである。
 ICカード、およびICカードシステムを導入する店舗、事業者、運営会社を対象に、利用する場面を想定し、導入する際に必要な情報や、検討要件を横断的に取り上げ、利用分野・利用場面に応じた内容を示し、ICカードの普及・拡大を推進するためのガイドラインとしてまとめている。

 第1章「ICカードの概要」では、ICカード全般を理解するために必要な内容を概要として整理している。標準化の動向や進捗状况、ICカードが実際に利用される分野、および利用事例、ICカードの潜在的な市場予測、ICカードを多目的に利用する場合の要件整理、複数のアプリケーションを実装する際に必要なセキュリティ確保のあり方、ICカードの技術動向等をまとめている。

 第2章「接触ICカード利用ガイドライン」では、早期に普及・拡大が見込まれる決済分野に活用される接触ICカード、および端末を対象としてまとめている。
 接触ICカードを利用した、クレジットカードとプリペイド型電子マネーを主体として、具体的なアプリケーションに基づいた実用化・普及の実現策を目指して、運用面の課題、要件の抽出整理、可能な限り課題に対する解決策を含めた検討を中心にまとめている。
 店舖内、銀行内、自動機、販売機等、ICカードを実際の決済取引に使用する際に重要なICカード端末の要件、課題についてもまとめている。また、ICカード端末インフラストラクチャーの構築が、ICカード実用化・普及に向けて不可欠であり、構築に向けた具体的な実現策を提言している。

 第3章「非接触ICカード利用ガイドライン」では、非接触ICカードの一般的な知識を、システム開発・導入検討の參考に供するためガイドラインとしてまとめている。
 接点を持たないため摩耗による信頼性の低下がなく、駆動部がないためリーダ・ライタの保守が大幅に軽減でき、財布から取り出さなくても、かざすだけで処理出来る操作性のよさ、利便性の高さを示し、利用分野によっては一気に非接触ICカードヘ移行する可能性をまとめている。
 非接触ICカードの標凖化動向・進捗状況を示し、非接触ICカードの利用分野、市場規模を予測し、非接触ICカードの相互運用性に向けた既存システムとの融合性、非接触ICカードの普及・課題を整理している。

 第4章「ICカード利用環境整備に関する提言」では、複数のICカード運営事業者が、端末の相互開放により汎用性を確保することが予想される現状において、各カード発行者、アプリケーションの識別、ユニーク性の確保等を保証することが基本前提である。そのためのアプリケーション識別子(AID)を国内登録することの重要性を示し、付番コード体系の整理と、一元管理体制の早期確立を提言している。AIDの一元的な付番管理体制が確立されなかった場合、AIDが重複する可能性があり、ICカードの普及・拡大や相互運用性確保の点で問題が発生し、混乱は不可避と示している。
[問い合わせ先]
電子商取引実証推進協議会 事務局
 TEL:03-5531-0061、0062  (1998年4月30日発表)