総務庁の行政情報化推進基本計画


1999年度までの5カ年計画として、政府が1994年12月25日に閣議決定した「行政情報化推進基本計画」に沿って各省庁のLAN整備、1人1台パソコン配備、各省庁が共有する情報を各省庁が共同利用できるデータベースの整備などが進めてきたが、このところのインターネットの普及や電子商取引の実用化の進展など、急激に変化する情報化環境から、紙による情報の管理からネットワークを駆使した情報の管理に移行し、情報化された政府「電子政府」を実現するために基本計画の改定を決め、1998年度から2002年度まで5カ年の「主要推進事項」を実現目標にした計画改定の「基本的な考え方」を1997年7月22日に公表した。
AlterNetは2008年2月6日に、Annalee Newitzのコラム「The Fragility of the Information Age」を公開し、情報化時代は民主的で、コミュニケーションを拠点とするユートピアの到来を告げることができないだろうと予測した。
情報化時代が未来まで輝きの経路を提供すると主張するときさえ、勇敢な新社会資本の周りで失敗している。
まるで潜在的能力を発揮する機会を得る前に故障している。
しかし、情報化時代はそんな終わりかたを必要としないで、can-and-string-networkのジョークほどおかしくない世界であると指摘している。
すでにいくつかは実現している。
例えば、消費者がトラフィックで、どのルートを取るかを示し、可能な供給停止に関する現実的な統計を与えることによってインターネット・アクセスを購入するとき、何が起こるかを理解しているほうがよいということを助けることができた。
そして、人々は、サービスを購入するために、より良い選択を可能にした。
通信業者と国もそれを実現した。
または、先進国にさらに苦み、国連はインターネット支配の問題として、調査を行うことになる。
私たちは、車のトラフィックと海上のトラフィックで、どこに行くかを知っている。
それと同じようにインターネット・トラフィックがどこに行くかを知る必要があると書いている。
ところが、日本の政府には残念ながら、民主的で、コミュニケーションを拠点とするネット・ユートピアに向けた過激なほどの政治家が登場していない。詳細情報はURL(http://www.alternet.org/mediaculture/76238/)で知ることができる。

[行政情報化推進基本計画の全文]
平成6年12月25日閣議決定
 行政をめぐる内外諸情勢の変化に的確に対応し、行政の総合性の確保、簡素化 ・効率化の一層の推進、国民ニーズへの対応等を図っていくことが要請されているが、近年急速な進歩を遂げつつある情報通信技術の成果を活用し、これらの要請に一層的確に対処するため、政府として、「行政情報化推進基本計画」(以下「基本計画」という。)を策定し、行政の情報化を総合的・計画的に推進する。

第1 理念、計画目標

1 情報化推進の理念

 行政の情報化は、行政のあらゆる分野において情報通信技術の成果を普遍的に活用し、行政の質の高度化、国民サービスの質的向上を図ることを目的とするものである。
 この意味で、行政の情報化を、効率的で総合的・対応力に富んだ行政の実現、国民ニーズに即した行政事務・行政サービス体系の確立及び情報の共有を基盤とした円滑な国民と行政との関係の形成に向けて行政の事務・事業及び組織を通じるシステムを改革するための重要な手段として位置付け、その積極的推進を図ることにより、国民の立場に立った効率的・効果的な行政の実現を目指す。

2 計画目標

 情報通信技術の成果を財政状況等を勘案しつつ行政のあらゆる分野に積極的に導入し、情報システムの利用を行政の組織活動に不可欠なものとして定着させ、行政内部のコミュニケーションの円滑化、情報の共有化による政策決定の迅速化・高度化等行政運営の質的向上と、国民への情報提供の高度化、行政手続の効率化等の行政サービスの質的向上を図るため、セキュリティの確保等に留意しつつ、「紙」による情報の処理から通信ネットワークを駆使した電子化された情報の処理への移行を実現する。

3 計画期間

平成7年度を初年度とする5か年計画とする。

4 計画の対象

国の行政機関を対象とする。

5 共通実施計画及び各省庁別計画の策定

 基本計画に定める共通実施事項を実施するための共通実施計画を別途定めるとともに、各省庁は、基本計画を踏まえ、各省庁別計画を策定する。
 なお、基本計画及び共通実施計画並びに各省庁別計画を合わせて「行政情報化推進計画」と称する。

第2 情報化推進基盤の整備方針

各省庁は、以下の整備方針を踏まえ、行政の情報化を推進する。

1 情報化の進展に対応した行政情報システムの整備

(1)  行政情報の電子化と高度利用

(1)-1 行政情報の高度利用を推進し、行政の情報化を円滑に進めるため、行政事務処理に伴って発生する情報の広範な電子化を行うとともに、一般行政事務における文書の作成・保管・伝達等の事務処理について、情報システム化を総合的に推進する。

(1)-2 行政の組織活動に情報システムを不可欠なものとして定着させ、行政の効率化・高度化を推進するため、職員一人一人がいつでもパソコン、ワークステーション等の利用が可能となる環境を整備する。

(1)-3 データベースの整備について、外部データベースの活用を含め効率的な整備を推進する。

(1)-4 許認可、登録、給付等各省庁固有の業務に係る定型的業務処理について、進展する情報通信技術を活用し、情報システム化と既存システムの高度化を推進する。

(2)  行政情報の流通の円滑化と総合利用

(2)-1 省庁間の情報の共有及び円滑な流通を図るため、データコード、データ項目等基本的項目について標準化を行う。

(2)-2 省庁の枠を超えた政策の総合的な企画・立案を支援するため、情報流通の円滑化と迅速なコミュニケーションを行う省庁間電子文書交換システムなどの情報システムを整備する。

(2)-3 一元的に開発・提供することが効率的なデータベースについて、引き続きその整備・拡充を行うとともに、各省庁において個別に整備され他省庁にも提供可能なデータベースについて、省庁間利用を一層推進する。また、調査研究報告書など各省庁が共通して保有する情報を、統一的な考え方に基づき、各省庁で共同利用できるデータベースとして整備する。

(2)-4 複数の省庁に関連する省際行政事務に係る情報について、関係省庁間の調整を図りつつ、共同利用できるデータベースとしての整備を推進する。

(3)  行政サービスの高度化

(3)-1 各省庁から日々公表される報道発表資料などの情報について、情報通信技術を活用し、時間的・空間的制約を超えて国民等に提供する情報システムを省庁間の整合性を図りつつ整備する。

(3)-2 公開可能な行政情報の社会的活用について、国民等のニーズに応じ、電子的な手段・媒体による提供を公益法人、民間事業者等も活用しつつ一層推進する。また、このため、民間提供に係る要領を策定するとともに、データベースなどのクリアリング(所在案内)システム等を整備する。

(3)-3 国民等との間の様々な行政手続等について、事案審査等行政機関内部の事務処理を合理化・迅速化する情報システムの整備に合わせ申請、届出、報告、相談等の電子化・オンライン化を業務内容に即して推進するとともに、電子的縦覧・閲覧を推進する。なお、各種行政手続を一元的・電子的に処理する行政手続システムの在り方を検討する。

(4)  情報システム及び執務環境の高度化

(4)-1 情報通信技術の進歩の成果を行政情報システムに活用し、一層効率的かつ効果的なシステムの整備を図るため、政府全体として、分散処理、マルチメディアなどの新技術等に関する情報収集・評価機能を充実強化し、具体的な適用等のためのパイロット事業の実施等を通じ、これら新技術等の普及を図る。また、業務処理等の実態に即して新技術等の積極的な活用を図る。

(4)-2 省庁内・省庁間で利用するデータベースなど部局・省庁を超えて総合的に整備することが必要な情報システムについて、国際的な標準に準拠した製品を導入することにより、オープンシステム化を推進する。また、事業別システムなど部局内システムについて、多様な製品の選択等による最適なシステムを構築する観点から可能な限りオープンシステム化を推進する。

(4)-3 エンドユーザ・コンピューティングの進展、組織を超えたネットワークの広域化の進展等に対応するため、業務形態等に即して情報システム面及び施設面での安全性・信頼性対策を充実強化するとともに、外部監査・評価の活用のためのパイロット事業の実施等を通じ、システム監査・評価機能を充実する。

(4)-4 情報システムの開発・運用管理について、各種支援ツール等の積極的な活用などにより効率化・省力化を推進する。

(4)-5 施設のインテリジェント化など行政の情報化に対応した執務環境の整備を推進する。

(5)  通信ネットワークの高度化

(5)-1 省庁内の通信ネットワークについて、各省庁や行政機関以外の情報システムと接続可能で柔軟な情報処理が可能となる施設内ネットワーク、いわゆるLANの整備を推進するとともに、本省庁・出先機関等間を結ぶ通信ネットワークの整備を推進する。

(5)-2 省庁間の情報流通の円滑化・高度化を図るため、各省庁の施設内ネットワークを相互に接続する省庁間ネットワーク、いわゆる霞が関WANについて、ネットワークの運用管理、接続方式等具体的な検討を行い、円滑・早期に整備する。また、行政機関のネットワークについて、進展する高速・大容量通信への対応等を検討する。

(5)-3 円滑な国民と行政との関係の形成、広範な情報流通の実現を図るため、行政機関のネットワークと地方公共団体、民間等の各種周辺ネットワークとの間における適切な情報交換手段の確保を図る。

2 情報化に対応した制度・慣行の改善

(1)  行政内部の意思の伝達・決定にかかわる制度・手続

(1)-1 情報の伝達、保管等の手続を定めている各省庁文書管理規則等や省庁間の情報流通に係る取決めなどについて、施行文書の公印・契印の省略、電子的決裁方式の導入、セキュリティの確保等の措置について技術面を含め検討を進めつつ、省庁間電子文書交換システムの整備、各省庁における文書管理のシステム化などの情報化の進展に合わせて、逐次見直しを進める。

(1)-2 官庁会計事務、人事・給与関係事務等に係る文書など紙による保管・提出が義務付けられている文書について、これらの事務の情報システム化に合わせて、その電子化を図ることとし、これに必要な規定面の見直しを進める。

(2)  国民等との間の事務・サービス手続

(2)-1 国民等との間の各種許認可等の事務手続について、紙による事務処理を代替する技術の進展、審査等事務の情報システム化の進ちょく状況、国民等の理解を考慮しつつ、情報通信技術を活用した申請・届出等を行えるようにするための検討を行い、その結果を踏まえて各種許認可等に係る法令等の見直しを進める。また、各種申請・届出等窓口の近隣化・一元化及び一つの手続で複数の事務手続を可能とするいわゆるワンストップサービス等の事務手続の簡素化の在り方について、調査研究を進める。

(2)-2 国民等に対する行政情報の提供、窓口業務等について、情報通信技術を活用し、提供窓口の一元化、取扱時間の延長等を含む行政サービスの向上を図るため、これに必要な制度面の見直しを進める。

3 その他情報化を推進するための基盤整備

(1)  組織的基盤の充実

(1)-1 各省庁における情報化を組織全体として推進するため、省庁内に連絡会議等を設置することにより、企画調整機能の充実強化を図る。

(1)-2 情報化に関する計画の策定、実施等の責任者として、各省庁の組織規模・形態、所掌事務等を勘案しつつ、トップレベルの統括責任体制を確立するとともに、省庁内に共通する情報システムの企画立案、個別システムの調整等について、統括責任体制を補佐する中核的なスタッフ機能を整備充実する。

(2)  人的基盤の充実

(2)-1 限られた人的資源を有効に活用し、円滑かつ効率的なシステム運営を行うため、情報システムの企画立案、開発及び運用管理の各段階において、業務形態等を勘案しつつ、コンサルタント、システムインテグレータ等の外部リソースの積極的な活用を図る。

(2)-2 情報システム部門の要員について、職員研修等の一層の充実、情報システム部門間や情報システム以外の部門との人事交流の推進などにより、企画・調整要員、システム評価要員等、高度な技術を有しつつ幅広く組織運営の責務を担い得る要員の養成確保に努める。

(2)-3 職員の情報活用能力、いわゆる情報リテラシーの向上を図る観点から、情報システム関連研修等の一層の充実を図るとともに、セミナー、シンポジウムなど種々の機会をとらえて、情報モラルの普及啓発に努める。また、情報システム部門との人事交流などにより、ユーザー部門における情報化をリードする中核的な人材の養成に努める。

(3)  予算及び調達の改善

(3)-1 計画的な取組が必要な大規模システム開発など多年度を要する情報化プロジェクトについて、円滑かつ効率的な実施を推進するため、必要に応じて国庫債務負担行為制度の活用を図る。

(3)-2 コンピュータ製品等の調達関連業務について、具体的取引価格等に関する情報の把握・流通方策、ソフトウェアの評価・見積り
方策等を検討し、その一層の効率化・適正化を図る。

第3 共通実施事項

各省庁は、第2の整備方針に基づき、共同・分担して以下の事項を実施する。

1 情報化の進展に対応した行政情報システムの整備

(1)  行政情報の電子化と高度利用

(1)-1 りん議・決裁システム、国会関係事務支援システム等各省庁に共通する事務処理システムの整備

(1)-2 各省庁が共同で導入・利用することが合理的な外部データベースの活用方策の検討

(2)  行政情報の流通の円滑化と総合利用

(2)-1 省庁間の情報の共有及び円滑な流通に必要なデータコード、データ項目等基本的事項の標準化

(2)-2 省庁間の円滑な情報流通と迅速なコミュニケーションを行う電子文書交換システム、電子メールシステム等の整備

(2)-3 一元的に開発・提供することが効率的なデータベースの整備

(2)-4 白書・年次報告書、調査研究報告書等各省庁が共通して保有する行政情報のデータベースの整備

(2)-5 データベースの省庁間利用の一層の推進に必要な省庁間利用要領の策定並びにクリアリングシステム及びデータベース相互利用システムの整備

(3)  行政サービスの高度化

(3)-1 報道発表資料等各種行政情報の通信ネットワークによる国民等への提供システムの整備

(3)-2 行政情報の社会的活用の一層の推進に必要な民間提供要領の策定及びクリアリングシステム等の整備

(4)  情報システム及び執務環境の高度化

(4)-1 分散処理、オープンシステム、ネットワーク、マルチメディアなどの新技術や国際的な標準の普及のためのパイロット事業の実施及び導入指針の策定

(4)-2 業務形態等に即した情報システム面及び施設面の安全性・信頼性確保方策に関する指針の策定

(4)-3 システム監査・評価機能の充実のための外部監査・評価を活用するパイロット事業の実施

(4)-4 行政の情報化に対応した施設面のシステム環境整備指針の策定

(5)  通信ネットワークの高度化

(5)-1 省庁間で総合的に運用する共通事務処理システムの円滑・適切な運用が可能となる各省庁における情報システムの整備

(5)-2 各省庁の施設内ネットワークを相互に接続する霞が関WANの整備

(5)-3 行政機関のネットワークと地方公共団体、民間等の各種周辺ネ
        ットワークとの間における適切な情報交換手段の整備

2 情報化に対応した制度・慣行の改善

(1)  行政内部の意思の伝達・決定にかかわる制度・手続

(1)-1 施行文書の公印・契印の省略、電子的決裁方式の導入、情報の伝達、保管等に係るセキュリティの確保等の技術面を含めた検討

(1)-2 電子文書交換システムの整備等文書事務手続の電子化の進ちょくに合わせた各省庁文書管理規則等の見直し指針の策定及び省庁間の情報流通に関する取決めの見直し

(1)-3 官庁会計事務、人事・給与関係事務等に係る文書の電子化に対応した規定面の見直し

(2)  国民等との間の事務・サービス手続

(2)-1 国民等からの各種申請・届出等の手続について、電子化に対応したものとするための見直し指針の策定

(2)-2 各種申請・届出等窓口の近隣化・一元化及びワンストップサービス等の事務手続の簡素化の在り方に関する調査研究の実施

(2)-3 国民等に対する各省庁の行政情報の閲覧・提供システムの整備に対応した制度面の見直し指針の策定

(2)-4 情報通信技術を活用した行政情報提供窓口の一元化、窓口業務の取扱時間の延長、休日サービスの実施等のための制度面の検討

3 その他情報化を推進するための基盤整備

(1)  人的基盤の充実

(1)-1 システムインテグレータ等の外部リソースの活用に関する指針の策定

(1)-2 情報システム専門職、中途採用等情報システム要員の採用・養成・処遇面の検討

(1)-3 各省庁の職員を対象とする各種研修等の情報化の進展に対応した内容の充実・高度化

(2)  予算及び調達の改善

(2)-1 コンピュータ製品及びサービスの各省庁の具体的取引価格等に関する情報の省庁間流通システムの整備

(2)-2 ソフトウェアの価格を的確に評価する見積り方策に関する指針の策定

(2)-3 コンピュータ製品の機能・性能を比較・評価する技術評価機能の検討

第4 推進体制の充実強化

 我が国内外の情報化の進展に対応しつつ、行政の情報化を政府全体として着実かつ円滑に推進するため、「行政情報システム各省庁連絡会議」(以下「各省庁連絡会議」という。)と情報化に関する各種推進機関との連携を図るとともに、必要に応じて有識者の意見を反映させる方策を講ずるなど、行政情報化推進体制の充実強化を図る。

第5 地方公共団体との連携・協力

 行政の情報化を一層効果的なものとするとともに国民等に対する総合的な行政サービスを確保するため、国・地方公共団体を通じた連携・協力の在り方を検討する。

第6 行政情報化推進計画の見直し及び進ちょく状況の公表

 行政の情報化の進展と今後の状況変化を踏まえ、基本計画は必要に応じ、共通実施計画は毎年度見直すとともに、各省庁別計画は各省庁が必要に応じて
見直すものとする。
 また、各省庁連絡会議は、毎年度、行政情報化推進計画の進ちょく状況を取りまとめ、公表する。
 なお、情報システム等の実態を的確に把握し、行政情報化関連施策の充実強化に資するため、各種調査の充実を図るとともに、行政の情報化の進度と成果を的確に把握する方策を検討する。