多層カーボン・ナノチューブ

MWNTs/Multi Wall Nano Tubes


カーボン・ナノチューブは、炭素の2次元六員環ネット(グラフェン)が円筒状に巻いてできた、ナノmサイズの直径を持つチューブのことで、そのチューブが同心円状に複数多層化したカーボン・ナノチューブの総称。1991年にカーボンナノチューブを発見されたた試料は、黒鉛棒を直流アーク放電で蒸発してフラーレンを作製したときの副産物である陰極堆積物で、雰囲気ガスとしては、HeあるいはArなどの不活性ガスよりもCH4のような水素原子を含むガスの中の方が良質のMWNTsが作製できることが判っている。また、H2ガスの中で作製したMWNTsがナノ粒子などの不純物の共存も少なく、それを除去して精製することも容易であることも判ってきた。H2ガス中で作製した、中心の穴の細い、高い結晶性のMWNTsは、nanografiberと名付けられている。また、その細い直径に対応するラマン散乱のブリージングモードも500cm-1近傍で確認されている。このようにMWNTsで単層カーボンナノチューブ(SWNTs)と同じようなブリージングモードのラマンシフトが観測されている。多層カーボン・ナノチューブは、高いアスペクト比、強靭な機械的強度、化学的安定性、バリスティック伝導による低抵抗性、及び、銅より3桁高いエレクトロ・マイグレーション許容電流密度といった優れた特長がある。詳細情報はURL(http://flex.ee.uec.ac.jp/kaken98/News-3/ando.htm)または、URL(http://www.pa.msu.edu/cmp/csc/NANOTUBE-99/abstracts/83.html)で知ることができる。富士通研究所派2002年7月8日に、メタンと水素の混合ガスを利用する「プラズマ化学気相成長法」を利用して、基板に垂直な電界と同じ方向にチューブを成長させるMOSFETの電極となるシリサイド層(シリコンと金属が結合した層)上に、多層カーボン・ナノチューブを垂直成長させる技術と、与える電界の向きによって、チューブの成長方向を制御し、カーボン・ナノチューブの直径を制御する技術を開発し、2002年7月6日から米国のボストンで開催されているナノチューブ国際会議(International conference on the Science and Application of Nanotubes, NT02)で発表したと報告した。この技術開発は、LSIの配線に応用できるということである。詳細情報はURL(http://pr.fujitsu.com/jp/news/2002/07/8-1.html)で知ることができる。米国のIBMは世界初の電気制御による単一分子発光という画期的研究によって、高速通信産業の基盤である光電子工学においてカーボン・ナノチューブ特有の特性を応用できる世界最小の固体発光素子を開発したと発表した。詳細情報はURL(http://www.research.ibm.com/resources/news/20030501_cntle.shtml)で知ることができる。日立製作所日立研究所は2003年10月7日に、ナノテクノロジーを用いた新しいデバイスであるカーボン・ナノチューブ電子源の早期開発に役立てるため、ナノチューブからの「電子放出現象」を正確に把握することを目的に、産業技術総合研究所の支援を受け、世界で初めて電極基材の上に1本のカーボン・ナノチューブを電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ製S-4300)の中で接合し、それを対向電極と一緒に透過電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ製 HF-2000)内にセッティングできるホルダーを開発しました。このホルダーを用いて、カーボン・ナノチューブからの電子放出を測定しながらカーボン・ナノチューブの形態観察を同時並行で行うことに成功したと報告した。この試験により、電子放出が始まるとナノチューブ表面に付着したアモルファス・カーボンの中からナノチューブ本体が次第に露出し、放出電流が増大することが判明し、電界方向に沿ってナノチューブが立ち上がる現象も観察された。詳細情報はURL(http://www.hitachi.co.jp/media/New/cnews/031007e.html)で知ることができる。富士通研究所は2004年1月15日に、45ナノメートル世代以降のLSI多層配線の微細化や低抵抗化を目指し、NEDO(独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)より財団法人ファインセラミックスセンターに委託された経済産業省ナノカーボン応用製品創製技術プロジェクト(NCTプロジェクト)の一環として、世界で初めて、ドライプロセスを利用した多層カーボンナノチューブの直径制御技術の開発に成功し、今回開発した触媒微粒子直径制御技術により、触媒金属としてニッケルを用いた場合、結晶性が高く、7ナノm、5ナノm、3ナノメートルなど任意のナノサイズのニッケル微粒子を、バラツキ10%(幾何標準偏差1.1から1.2)という良好なサイズ分布で得ることができたと報告した。詳細情報はURL(http://pr.fujitsu.com/jp/news/2004/01/15-2.html)で知ることができる。中小金融公庫は2004年3月に、ナノテクに取り組んでいる中小企業の事業内容、参入した動機や経緯、抱えている課題や求められている役割を分析し、中小企業がナノテクを事業化する際に必要と思われる方策や示唆についてまとめ、レポート「ナノテクノロジーの動向と中小企業のビジネスチャンス」について を公開した。詳細情報はURL(http://www.jfs.go.jp/jpn/result/c2_0306.html)で知ることができる。カーボン・ナノチューブの人体的影響が危惧されてきたことから、NSF(National Science Foundation)は2005年1月9日に、カーボン・ナノチューブを自然マテリアルに変化させる研究をしているRensselaer Polytechnic InstituteのNikhil KoratkarとteamにCAREER(Faculty Early Career Development)賞を贈呈したと報告した。詳細情報はURL(http://www.nsf.gov/awardsearch/showAward.do?AwardNumber=0347604)または、URL(http://news.rpi.edu/update.do?artcenterkey=614&setappvar=page(1))または、URL(http://www.nsf.gov/home/crssprgm/career/start.htm)で知ることができる。理化学研究所中央研究所の石橋極微デバイス工学研究室は2006年7月6日に、「カーボンナノチューブ人工原子」という微少な構造を用いて、いままで見えなかった分子の動きを観察できたり、乳がんの検査に使えるなどの様々な可能性を含んだ電磁波「テラヘルツ光」を光子として検出することに初めて成功したと発表した。詳細情報はURL(http://www.riken.go.jp/r-world/info/release/press/2006/060706/detail.html)または、URL(http://www.riken.go.jp/r-world/info/release/press/2006/060706/index.html)で知ることができる。physicsworld.comは2007年10月19日に、イギリスの物理学者でケンブリッジ大学(Cambridge University)のチャールズ・ターン(Charles Tahan)が、量子原則に基づいている立証された技術の増加している数のため、で量子技術(quantum-technology)は「Spookytechnology(お化け技術)」ではなくなったので、「Spookytechnology(お化け技術)」は、良い名前であると思いますか? ということで、arXiv explaining why ( arXiv:0710.2537v1)に論文を掲載したと報告した。ターンは「気味の悪い距離での動作」としてアインシュタイン(Einstein)の量子もつれで、有名な名前が思いつかれた。しかし、アインシュタインの言葉は量子論のいくつかを含意した彼の不安を反映していたが、「spookytechnology」は現在では、量子コンピュータと他の「spookytechnologies」へのどんな公共の恐怖も静める助けると信じている。量子技術共同体(quantum-technology community)は現在、先端材料から遺伝子工学までのすべてを覆いながら急速に非常に広い用語になった。「ナノ・テクノロジー」で働いているものによって直面されていた自己喪失を避けるために行動しなければならないという信念で、ターンは提案した。その結果、量子ドットに取り組んでいる物理学者が、少ししか共通性がないにも関わらず新しい生物を開発する生物学者と共にひとまとめにされる傾向がある。ターンによると、科学者がナノ・テクノロジーの初期の定義を提供しなかったため、この不幸な誤認は起こったと指摘している。詳細情報はURL(http://physicsworld.com/cws/article/news/31499;jsessionid=98189E764F644517B9A9CD287719E73A)または、URL(http://uk.arxiv.org/pdf/0710.2537.pdf)または、URL(http://www.tahan.com/charlie/)または、URL(http://www.tahan.com/charlie/nanosociety/spooky/index.php)または、URL(http://www.tahan.com/charlie/nanosociety/course201/syllabus.html)で知ることができる。