中古ゲームソフト訴訟エニックスのリリース


平成13年3月27日

中古ゲームソフト販売をめぐる東京高等裁判所判決について

株式会社エニックス
代表取締役社長 本多圭司

 本日、東京高等裁判所において、平成11年6月に控訴いたしました、いわゆる「中古ゲームソフト販売訴訟」、著作権侵害差止請求権不存在確認請求事件(事件番号平成11年(ネ)第3355号)の判決が言い渡され、控訴人である当社の主張を退けるものでありました。
 当社と致しましては、本日、裁判所が下した判断について、到底承服できるものでは有りませんので、直ちに最高裁へ上告いたします。

 当社は、ゲームソフトが著作権上の「映画の著作物」にあたり、「映画の著作物」に認められている頒布権がゲームソフトを制作した者にあること、つまり、消尽しない頒布権がゲームソフトにあると考えております。今回の判決によって当社の姿勢が何ら変わるものではありません。最高裁に上告し必ず勝てると確信しております。

 現状のゲームソフト市場では、新品ゲームソフトと中古ゲームソフトが競合する中で、低価格の中古ゲームソフト売買において著作者であるゲームソフト制作者への著作権に基づく正当な対価が還元されていないばかりか、ほとんど劣化のないデジタル著作物であるゲームソフトの特性から中古ゲームソフトが新品ゲームソフトの販売機会を大きく奪っているという事態を引き起こしております。
 このような事態が続けばゲームソフト制作者が正当に得られるはずの開発資金の回収ができないだけでなく、新作ゲームソフトの開発に大きな支障をきたします。
 ユーザーの多種多様なニーズに応える新作ゲームソフトを供給していくという観点から、新作ゲームソフトが販売された際の利益を将来の開発原資として確保できる健全な市場の確立を行っていくことが最も重要な課題であります。

 当社としましては、無許諾による中古ゲームソフト販売を禁止する姿勢は今後とも一貫しております。今後につきましても、ユーザー、小売店の皆様とゲームソフトの著作権に関する共通の理解のもと、さらにゲームソフト業界が発展していくことを切に願っております。関係の皆様の更なるご理解・ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

本日の判決の内容について

今回の判決の内容について、当社のコメントを申し上げます。
 第1に、この判決は、法律を無視しています。このことは、判決自体にも明記されています。
 第2に、貸与権創設当時の立法者の認識を誤りであると決めつけ、これを否定しています。
 第3に、中古品販売による利益を何らかのかたちで著作権者に還元する必要性があることを認めながら、判決に全く反映させていません。
 第4に、頒布権の認められる「複製物」に当たらないという全く議論されていない理由で判断が行われており、当方に反論の機会が与えられないまま不意打ち的な判決になっています。
 このように、本日の判決の内容は、極めて不当なものであり、当社は直ちに上告します。最高裁判所においてこの判決が変更されるであろうことを確信しております。

以 上