デスティネーション・サイト

Destination site


インターネット、放送、娯楽の各産業の様相が劇的に変化し、テレビ局や各ポータル・サイトの合併など、1999年からはMicrosoft社がこれまで実施してきた一方的な強制力を持った合併や買収ではなく、お互いが協調し、「実用性(utility)」と「娯楽性(entertainment)」の複合語として誕生した「ユーテイリテインメント(utilitainment)」をコンセプトに、メディア戦争に飛び込むためのサイトの総称。戦略的合併こそがそれぞれの欠落している能力を補い、より強固なユーザーが求めるサイトや技術が提供できる環境を構築し、同時に利益も生むことができるという思想から生まれた言葉。この言葉を立証した買収劇の典型が、AOL(America OnLine/アメリカ・オンライン)による経営的には充分体力を持っていたNetscape Communications社の買収であり、これから起こると予測されているポータル・サイトの合併、純粋なインターネット企業の買収である。つまり、集客はしたがユーザーを満足させる内容が伴わなくてはすぐに飽きられる。そこでユーザーを満足させ、同時に楽しめ、実用性もあるサイトがこれからのビジネスには必要である。このような考え方は新しいモノではなく、テレビの登場時からウォルト・ディズニー(Walt Disny)が求めていた空間であり、そのような環境をインターネットにも求めるべきであるということで再浮上した。これまでのようにコンテンツを集積し、記事蓄積型から移行して、ユーザーがそのサイトを訪ねると勉強にもなるが同時に楽しめ、欲しいモノがすぐに手に入る最終目的地のような安堵までユーザーが味わえる空間である必要性が求められている。これはMicrosoft社が買収と投資をしてきたにも係わらず、ユーザーを本当に満足させる空間の提供をしているとはいえ無い理由として、買収や投資を受けた企業が能力を発揮する以上に、Microsoft社からの要求を満足させるために体力を消耗し、消えていくという構図からの脱却宣言ともいえる。この考え方は日本政府が企業を育てるという名目で提供している補助金が、それを受けるための手続きの複雑さ、面倒さによって最も必要とする企業には届かず、補助金を受けるために用意された受け皿会社に流れ込み、本来の補助金としての役割が消えてしまうことにも酷似している。日本政府の補助金も目的にあった最終目的地にきちんと全額が到達できるためのディスティネーション活動が必要といえる。その環境が構築されていないことから、米国で金融問題が発生したときより多い補正予算を国民の血税から生み出された国家予算として投入しても、砂漠に撒く水のごとく消え去ることがいかに多いか、平成不況で全国民が実感したことだろう。つまり、クリエイターを育てるのであれば、クリエイターが求めやすい環境や手続き方法で提供すべきであり、国のシステムをそのまま強要した場合には、クリエイターにはほとんど補助金が届かないということになる。このようなことを十分に考慮して、国庫の会計監査員も調査すべきである。そのような立場で調査した場合、会計監査員も驚くほど常識外れの現象が表面化することだろう。Microsoft社の買収と投資の歴史に関しては、G2 Computer Intelligence社が出版した「The Microsoft Empire: Roots and All」を読むと、Microsoft社が行った100件近くの買収と投資に関する情報を知ることができる。