量子暗号

Quantum Cryptography>>Quantum Coding Scheme


量子コンピュータを使った暗号化アルゴリズムを開発し、情報を光の基本単位である光子1個1個に載せて送信し、第3者が盗んで見ようとしても状態が変化して読めなくしたり、盗聴されると、送られた情報にその盗聴痕跡が残ることから、送信側と受信側が暗号の鍵となる秘密の番号を事前に共有する「共通鍵暗号」に応用し、鍵を量子暗号技術を用い伝送し、その鍵に盗聴の痕跡が無いことを確認してから使うことで、通信の秘密を確実に保つことができることから、「究極の暗号」とも呼ばれている。詳細情報はURL(http://www.cs.dartmouth.edu/~jford/crypto.html)で知ることができる。
この物理法則で安全性が保証されている量子暗号は、1970年代にステファン・ワイズナー(Stephen Weisner)が「Conjugate Coding」として提案し、1983年に「Sigact News」で公表され、1984年に量子暗号プロトコル「BB84」が考え出された。
1989年には米国で自由空間上30cmの間でレーザーを使って世界で初めて「BB84」のプロトタイプ実験が行われ、1991年に「BB84」プロトコルに基づいた実験で32cmの距離で成功した。「BB84」のデモはダートマス大学コンピュータ科学学部(Department of Computer Science, Dartmouth College)が提供しているURL(http://monet.mercersburg.edu/henle/bb84/)で試すことができる。
量子論の基礎としては、戦後、数年を経た1951年に、湯川秀樹(Hideki Yukawa)が日本人初のノーベル物理学賞を授与し、戦後復興は科学技術の振興だと唱えられ、相対論と量子論というモダン物理学を夢物語という画期的な手法で語った米国の理論物理学者ガモフ(George Gamow/1904〜1968)の 「不思議の国のトムキンス(原題/MR TOMPKINS IN WONDERLAND)」の日本語訳(伏見康治・山崎純平訳)が、ガモフ全集1として出版された。
この200ページに満たない本では、たとえば宇宙の半径を200kmにして引力を100万倍などとするおもちゃの宇宙を描き出し、そこに主人公として、四則演算、それも加算と減算で大体用が足りる銀行の平凡な事務員トムキンスを歩かせる。また、量子の効果や不確定性を感じさせるほどのミクロの世界のジャングルへ誘い込む。
こうしてトムキンスは、さまざまな相対論や量子論の超現世的な世界を体験し、コミック的に振る舞う内容の本が物理学に関心のある人々に読まれた。のちに、その続編「原子の国のトムキンス(原題/Mr. Tompkins Explores the Atom)」も1944年に出版され、これら2冊は1冊にまとめられ、その際に古い記述を改め、さらに核分裂と核融合、定常宇宙論、素粒子に関する話題を加え、最後にガモフの提唱したビッグバン宇宙論の壮大なオペラで幕を閉じるように仕立てられた。
さらに1953年には「Mr. Tompkins Learns the Facts of Life」、1967年には「Mr. Tompkins Inside Himself」も出版されている。詳細情報はURL(http://www.lorentz.leidenuniv.nl/vanbaal/SRT/tompkins/tompkin0.html)または、URL(http://physics.colorado.edu/Gamow/books.html)で知ることができる。
ただし、物語の中で一人だけ登場する女性で、教授の令嬢モードの描写は、絵を習っているが、父親がトムキンスに物理の話をし出すと席を立ち、最後にはトムキンスと結婚してしまうなど、旧版当時から不評で、イギリスのBBC放送大学教授で才気に富んだ物理学者ラッセル・スタナード(Russell Stannard)はガモフ原作の欠点を痛感し、宇宙論と高エネルギー物理学における最新の知見をも盛り込んでガモフ原作の旧版を改訂増補し、ガモフとの共著として「不思議宇宙のトムキンス(原題/The New World of Mr. Tompkins)(青木薫訳)」を出版している。詳細情報はURL(http://uk.cambridge.org/popsci/mr_tompkins/)で知ることができる。
それから50有余年、トムキンスは本当に漫画になって、古川タク作画+ガモフ原作の「トムキンスさんコミック版『不思議の国のトムキンス』」が2002年9月に白揚社から再登場した。ただし、教授の令嬢モードについての描写は不評だった旧版当時のままであった。詳細情報はURL(http://www.hakuyo-sha.co.jp/cgi-bin/search.cgi?mode=detail&mode2=search&id=285)で知ることができる。
米国のMagiQ Technologies社は2003年11月3日に、世界で初めて開発した量子暗号鍵配信技術を活用し、データ自体の暗号化はAESなどを採用した、距離120kmの光ファイバー通信が可能で、遠隔地間バックアップ用途にも使用できる盗聴の有無が確実に分かるといわれているVPN暗号化データ・スクランブル装置「Navajo(ナバホ) Secure Gateway」の出荷を開始したと発表した。詳細情報はURL(http://www.magiqtech.com/press/Magiq_Navajo_Launch.pdf)で知ることができる。
日商エレクトロニクスは2004年3月2日に、「Navajo」の販売を始めると発表した。詳細情報はURL(http://www.nissho-ele.co.jp/press/goods/2003/MagiQ0403.htm)で知ることができる。
東京大学先端科学技術研究センター生産技術研究所ナノエレクトロニクス連携研究センターの荒川泰彦グループと富士通研究所は共同で、独立行政法人物質・材料研究機構 ナノマテリアル研究所の協力も得て、量子ドットというナノ構造から効率よく光子を発生する半導体素子によって、量子暗号通信技術の実現につながる光ファイバーでの通信波長帯で単一の光子を発生することが検証された発生器を開発し、2004年7月15日に説明会を開催した。
また、成果の第一報として、2004年7月15日発行のJJAP(Japanese Journal of Applied Physics) Express Letterに掲載された。詳細は2004年、7月26日から米国アリゾナ州で開催されたICPS-27(International Conference on the Physics of Semiconductors/半導体物理国際会議)でも発表された。詳細情報はURL(http://pr.fujitsu.com/jp/news/2004/07/15.html)で知ることができる。
NECは2004年9月27日に、情報通信研究機構と共同で、解読が不可能とされる「量子暗号通信」の伝送実験で、A4判数枚の文書情報なら10秒で40km先まで送れる世界最速記録を達成したと報告した。信の安全性が強く求められる政府機関や金融機関などでの利用を見込み、2005年には実用化される予定である。三菱電機は2004年11月29日に、従来の世界記録である67kmを大幅に上回り、堂島(大阪市北区)−大安寺(奈良県奈良市)−けいはんな(京都府相楽郡)を結ぶNICTの光ファイバー実験施設「JGN II」を利用して、屋外としては世界最長となる96kmの量子暗号通信実験に成功したと発表した。詳細情報はURL(http://www.mitsubishielectric.co.jp/news/2004/1129.htm)で知ることができる。
Duncan Graham-RoweがMIT's Technology Reviewで2005年4月7日に、量子暗号化技術の実用は2002年から始まったと報告し、東芝の技術が非常に有望であると報告した。東芝による量子暗号化技術開発は従来からの伝統的な暗号より競争力があることを実証し、主流になる可能性がもっとも有望であると報告している。NECは2005年5月31日に、NECと科学技術振興機構(JST)が共同開発した「低雑音光子検出器」と「交互シフト位相変調方式」をベースにした16kmを超える商用光ファイバー・ネットワークを利用して24時間連続で14日間以
上の量子暗号システムの実証実験を行い、世界最速となる平均13kbpsの最終鍵(量子暗号鍵)の生成に成功したと発表した。詳細情報はURL(http://www.nec.co.jp/press/ja/0505/3104.html)で知ることができる。
NTT物性科学基礎研究所は2005年6月14日に、干渉が起こらないはずの単一光子でも、自分自身と干渉をおこし、あたかも干渉があったかのように振る舞う量子効果を利用して、NTTが開発したPLCの8×8光マトリクススイッチを用い、インターネットなどのオープンな光ネットワーク環境で、多対多間で交換機能を果たす光スイッチ内部で量子暗号通信の経路を制御でき、誰かに盗聴されると壊れてしまうほど微弱な単一光子と並行して大量の強い光データ伝送が可能な、光ネットワークにおいて量子暗号として実用化する可能性を実証したと報告した。詳細情報はURL(http://www.brl.ntt.co.jp/J/#topic)または、URL(http://www.ntt.co.jp/news/news05/0506/050614.html)で知ることができる。
CNET.Japanは2005年9月2日に、2000年にノースウエスタン大学のH.P.ユエン(H.P.Yuen)教授が発明した、光の性質の一種である「量子ゆらぎ」を利用した量子暗号技術「Y-00(Y-00 quantum secure communication protocol)」に安全性をめぐり、暗号技術の権威の間で論争が巻き起こりはじめたと報告した。詳細情報はURL(http://japan.cnet.com/news/sec/story/0,2000050480,20086898,00.htm)または、URL(http://www.google.com/url?sa=t&ct=res&cd=9&url=http%3A//www.21coe.chuo-u.ac.jp/security/ngcm2003-2/Program03-9.pdf&ei=c_AbQ5W0NJuasQHPz7WkDA)または、URL(http://arxiv.org/abs/quant-ph/0312029)または、URL(http://imailab-www.iis.u-tokyo.ac.jp/Q_Megro05/q_megro05.htm)または、URL(http://www.aichi-pu.ac.jp/ist/~usuda/usuda/research/results.html)または、URL(http://www.tamagawa.ac.jp/SISETU/GAKUJUTU/pderc/rqcs/)で知ることができる。
三菱電機、NEC、東京大学生産技術研究所は2006年5月12日に記者会見を開催し、量子暗号化システムの相互接続実験に国内で初めて成功したと発表した。詳細情報はURL(http://www.mitsubishielectric.co.jp/news/2006/0512.htm)で知ることができる。
NII(National Institute of Informatics/国立情報学研究所)は2006年6月18日に、イギリスのヒューレットパッカード研究所、米国のスタンフォード大学と共同で、量子中継を用いた量子暗号システムで、従来の量子中継の方法に比べて伝送速度が約1000倍速くなる新方式を提案したと報告した。詳細情報はURL(http://www.nii.ac.jp/kouhou/NIIPress06_4-1.pdf)で知ることができる。
NEC、東京大学の今井浩教授、科学技術振興機構のチームは2007年1月17日に、通信データを暗号化したり復元したりするための暗号鍵を安全に配れる量子暗号通信技術を開発したと発表した。詳細情報はURL(http://www.nec.co.jp/press/ja/0701/1701.html)で知ることができる。
ソフトバンクテレコムは2007年4月9日に、商用光ファイバー回線を使い、東京汐留にあるソフトバンクグループの本社屋と48km離れた都内のデータセンター間でファイバー・チャネル技術を使った通信速度2.5ギガbps量子暗号通信(Y-00)方式の実証実験に成功したと発表した。詳細情報はURL(http://www.softbanktelecom.co.jp/release/2007/apr/0406_c/index.html)で知ることができる。
physicsworld.comは2007年10月19日に、イギリスの物理学者でケンブリッジ大学(Cambridge University)のチャールズ・ターン(Charles Tahan)が、量子原則に基づいている立証された技術の増加している数のため、で量子技術(quantum-technology)は「Spookytechnology(お化け技術)」ではなくなったので、「Spookytechnology(お化け技術)」は、良い名前であると思いますか? ということで、arXiv explaining why ( arXiv:0710.2537v1)に論文を掲載したと報告した。
ターンは「気味の悪い距離での動作」としてアインシュタイン(Einstein)の量子もつれで、有名な名前が思いつかれた。しかし、アインシュタインの言葉は量子論のいくつかを含意した彼の不安を反映していたが、「spookytechnology」は現在では、量子コンピュータと他の「spookytechnologies」へのどんな公共の恐怖も静める助けると信じている。
量子技術共同体(quantum-technology community)は現在、先端材料から遺伝子工学までのすべてを覆いながら急速に非常に広い用語になった。「ナノ・テクノロジー」で働いているものによって直面されていた自己喪失を避けるために行動しなければならないという信念で、ターンは提案した。その結果、量子ドットに取り組んでいる物理学者が、少ししか共通性がないにも関わらず新しい生物を開発する生物学者と共にひとまとめにされる傾向がある。ターンによると、科学者がナノ・テクノロジーの初期の定義を提供しなかったため、この不幸な誤認は起こったと指摘している。詳細情報はURL(http://physicsworld.com/cws/article/news/31499;jsessionid=98189E764F644517B9A9CD287719E73A)または、URL(http://uk.arxiv.org/pdf/0710.2537.pdf)または、URL(http://www.tahan.com/charlie/)または、URL(http://www.tahan.com/charlie/nanosociety/spooky/index.php)または、URL(http://www.tahan.com/charlie/nanosociety/course201/syllabus.html)で知ることができる。
独立行政法人情報通信研究機構(NICT)は2008年3月26日に、量子力学の法則を使用した量子暗号を、光ファイバー回線を用いて、これまでで最長の97kmを最高速で実現することに成功したと発表した。詳細情報はURL(http://www2.nict.go.jp/pub/whatsnew/press/h19/080326/080326-2.html)で知ることができる。
Physics Worldは2008年6月18日に、イギリスのロンドンに本部がある物理学研究所(Institute of Physics)が、最初のニュートン・メダル(Newton medal)受賞者として、トップ量子情報科学者として知られるオーストリアのウィーン大学(University of Vienna)のアントン・ツァイリンガー(Anton Zeilinge)がメダリストに命名されたことから、就任の挨拶として、物理学研究所でアイザック・ニュートンの講演を行ったと報告した。
ニュートン・メダルは、物理学研究所がこれまでイギリス関係の物理学者に贈与してきた賞と異なって、それまでのイギリスとの背景や国籍を限定しない賞として選定されることになっている。
アントン・ツァイリンガーの講演には、聴衆として約200人の物理学者が集まり、量子コミュニケーション(quantum communication)、量子暗号(quantum cryptography)、および量子テレポーテーション(quantum teleportatio)のアプリケーションが商業化にむけて、どうあるかに付いても語られたと報告している。
メッセージは、現在までに知られているハイゼンベルグ(Heisenberg)、シュレディンガー(Schroedinger)、ボーア(Bohr)、およびアインシュタイン(Einstein)などは、が単なる「思考実験(理論)」であった量子力学の基本的な疑問のいくつかを様々な技術的進歩のおかげで実際に調べることができ、1つの粒子の測定値が有限距離で即座にもつれ、パートナーに影響を与えることができるようになった。
実際に、私たちは現在「量子ルネッサンス(quantum rennaissance)」を生き続けていると話した。詳細情報はURL(http://physicsworld.com/blog/2008/06/renaissance_man_1.html)または、URL(http://www.quantum.at/)または、URL(http://www.iop.org/activity/awards/International%20Award/page_23288.html)または、URL(http://www.iop.org/activity/awards/International%20Award/page_29188.html)で知ることができる。
つまり、量子では理論物理学から、実験物理学の時代に進化した。
アントン・ツァイリンガーと同僚のマーカス・アスペルマイヤー(Markus Aspelmeyer )は、次号のPhysics Worldで、このテーマを太らせて記事として掲載すると報告している。詳細情報はURL(http://physicsworld.com/cws/article/print/27161)または、URL(http://physicsworld.com/cws/article/print/21590)または、URL(http://homepage.univie.ac.at/markus.aspelmeyer/)で知ることができる。
最後に、アントン・ツァイリンガーは講演の後、エイブラム・ウィルソン・ジャズ・カルテット(Abram Wilson Jazz Quartet)のコンサートに表れ、彼が明らかにある種のジャズ狂であったと報告している。
量子物理学とジャズ狂の因果関係を調べることは、ある種の凄いテーマかもしれない。詳細情報はURL(http://www.dune-music.com/artist_index.asp?ID=5)または、URL(http://www.jiten.com/index.php?itemid=10172)で知ることができる。


量子コンピュータのqubits
NMR装置を使った量子コンピュタの計算
量子コンピュータでの暗号
Poyetが19世紀に考えた万能コンピュータThe Forget-Me-Not Computer
Boris Artybasheffが1966年に描いた自動人間
これまでの情報通信と量子力学情報通信
雑誌サイエンス(Science)2000年2月25日号の表紙
Deep Space 1のページ
イオン・エンジンの原理
漫画チックなDeep Space 1のポスター
1877年10月6日にScience Americaで発表されたBell's New Telephone
IBMのアルマンデン研究所
チーム・リーダーのIsaac L. Chuang
実験中のIsaac L. Chuang
NMR装置で実験しているIsaac L. Chuang
三菱電機の量子暗号概念図
MR TOMPKINS IN WONDERLANDの表紙
The New World of Mr. Tompkinsの表紙
平凡な事務員Mr. Tompkins
MagiQ Technologies社が2003年11月3日に公開したリリース
MagiQ Technologies社が2003年11月4日に公開したリリース
世界初のデータ・スクランブル装置「Navajo Secure Gateway」のパンフレット
「Q-BOX」のパンフレット
Illustrirte Zeitung1854年4月22日に掲載されたバイエルンの王女Elisabethとオーストリアの王子Franz Joseph
Illustrirte Zeitung1854年5月6日に掲載されたElisabethのWien到着
Illustrirte Zeitung1854年5月6日に掲載されたElisabethのWien市内に到着
Illustrirte Zeitung1854年5月6日に掲載されたElisabethの橋
Illustrirte Zeitung1854年5月6日に掲載されたElisabethのHofburgでの謁見
Illustrirte Zeitung1854年5月6日に掲載されたElisabethとFranz Josephの結婚式
Illustrirte Zeitung1854年5月6日に掲載されたオデッサの城
富士通研究所が公開した単一光子を発生させた半導体素子
単一光子計測システムの概要
単一光子計測の実験結果
特別寄稿外務省大臣官房情報通信課非常勤講師奥村定夫の「外交と暗号」
三菱電機が2004年11月29日に公開したリリース
NECが2005年5月31日に公開したリリース
NTT物性科学基礎研究所とNTTが2005年6月14日に公開したリリース
三菱電機が2006年5月12日に公開したリリース
国立情報学研究所が2006年6月18日に発表した、量子暗号システムで伝送速度が約1000 倍速くなる新方式提案リリース
NECが2007年1月17日に公開したリリース
チャールズ・ターンの「Spookytechnology and Society」