仮想工場

Virtual Factory


地方に分散した工場を、本社工場から遠隔操作で集中制御し、広域運営される一体化した工場の総称。NTTのマルチメディア通信共同利用実験の一環として、1995年4月26日、花王は主力工場の和歌山工場から、毎秒165Mビットの超高速デジタル専用回線で結んだ九州工場の製造プラントを遠隔運転する実験に乗り出した。未来の製造業として注目を集めた花王のシステムは、着手1年後に見直しを迫られる事態を招いている。原因は、2年間の期限付きでNTTから無料で借りている高速回線の運営費を試算したところ、全国展開にすると年間約12億円必要になり、この運営費の捻出が大きな問題になった。この実験から、NTTが協力した実験にも関わらず、日本の通信費が世界の通信費と比べ、いかに高額であるかということが実証され、情報通信インフラの合理性と、通信運営に必要な価格を比較する新しい問題が噴出した。花王は1998年8月19日に、日本アイ・ビー・エムとホスト・システムの運用・管理・保守を対象範囲とし、契約期間は2005年3月までの6年7ケ月アウトソーシング契約を締結し、大型ホスト・コンピュータで運用している東西2ヶ所の業務は日本アイ・ビ・エムのコンピュータ・センターに移管して1998年9月1日からサービスを開始した。花王は2001年8月28日に、回転率の悪い家庭用品の品目を1000に半減し、在庫圧縮や管理コスト低減することを発表した。